レイトショー その2


一言で言うならば、
「極めて限定的な歴史改変能力を得た主人公が安易に歴史を変えて大変なことになる」っていう話。
タイトルは「極めて小さな事象が極めて大きな事象の原因になり得る」というカオス理論の通称だが、
作品に照らせば、過去で取ったちょっとした行動が未来をがらりと変えてしまうということ。
しかしこれは、バックトゥザフューチャーパート2で消化し尽くされてる気がするなあ。
ただ、本作で特徴的なのは、「主人公は歴史を変えることしか出来ず、元に戻すことが出来ない」ということ。
これによって歴史改変が毎回何らかの意味で取り返しのつかないことになり、
主人公は「歴史改変の上書き」を繰り返さざるを得なくなってしまう。
ラストシーンもある意味希望に満ちたものではあるが、主人公の脳はボロボロだし、彼に未来はあるのか・・・?


てか、マシニストも、メメントにしてもそうだけど、
この頃って冒頭にクライマックスシーンを持ってきて観客を煽る手法が流行ったんだろうか?
確かに、最後の最後で「ああ、最初のはこういうことかあ」というカタルシスはあるけど、
映画そのものの山場にそういうものしか持ってこれないというのは、イマイチ作り手の力不足を感じるなあ・・・