やはり気になる普天間問題

うちの父は1942年生まれで祖父は出征経験があり、母は1946年生まれで戦後一世。
二人とも戦争と平和に関する意識は強く、幼い頃からいろいろと教えられて育った。
とりあえず、そういう人間が書いているというのを前提に読んでほしい。
 
極論、暴論を言ってしまえば、米軍の基地なんてない方がいい。特に沖縄県民にとっては。
更にうちの両親に言わせれば自衛隊だってない方がいい。憲法9条の拡大解釈はゴメンだ、ということだ。
“もし本当に持つ必要がないのであれば”、軍事力だろうが最低限の実力だろうが、無いに越したことはない。
そう思う。
 
もちろん筆者自身は、今の日本という国家の中で自衛隊という組織が持つ重みが確実にあることを類推できるし、
在日米軍に関しても存在する意義というものを戦略的、政治的な意味で持っているのだろうとは想像できる。
 
ただ、ここで問題なのは、それが「類推」「想像」であって、「知識」とか「理解」ではないということだと思う。
 
在日米軍はなぜ必要なのか。
日米安保条約で日本に基地を置く義務が課せられているから、というのは答えになっていない。
逆説的に、在日米軍がもし存在しなかったら、日本は、世界はどうなってしまうのか。
それがはっきりと示されない限り、在日米軍の存在意義を理解するのは難しいと思う。
もちろん、まったく同じことが自衛隊の存在意義にも言える。
 
鳩山首相普天間を視察して、「抑止力を感じた」と言ったらしいが、
そりゃ米軍の施設や装備を間近で見て、「すげー」って思った、ってだけのことであって、
どんな人だってあそこに行けばその程度の感想は得られると思う。
大事なのはそこじゃなくて、ちっとも議論されてないと感じられる「そもそも論」の方なんじゃないだろうか。
 
一体今、日本人のうちのどれだけが、「日本国内に軍事力が存在しなければならない理由」を、
古代ローマの格言に頼るような言い方でなく、明確な根拠を用い、筋道を立てて説明することが出来るのだろうか?
日本が平和な国であるために、日本が出来ること、出来ないこと、やるべきでないこと・・・
どうすれば平和を保つことができるのか、それが、少なくとも筆者には、よくわからない。
日本が平和を保つために、どのような理由で、どのようなものが必要なのか。
それがきちんと説明されていないと思うのだ。
 
今朝未明の番組で、石破元防衛相曰く、
アメリカにとって日本は、“共に戦う国ではない”。集団的自衛権の問題で戦闘には参加しないから。
だからアメリカは、日本に全部は教えてくれない。教えると損になるから。
アメリカの考える軍事的戦略について、日本の誰も知らないことが、たくさんある。」
 
納得できる答えは、どこにあるんだろうか・・・。
もちろん、筆者がただ勉強不足だっていうことも、あるんだろうけれど。