語ることは奏でることに似る


芝浜を十八番とした桂三木助による高座。
三木助本人も博打で身を持ち崩した経験を持ち、
その過去によってこの話に深みが増していると評されているようだ。
立川流アレンジとは違って妻は非常に聡明かつ冷静な人物として描かれる。
古典落語としてのオリジナルはこちらの方なのだが、俺は、
立川流のほうが好きかも知れない・・・
 

人間国宝として名高い上方の名手、桂米朝の高座。
上方落語はこれまで取り上げてきた江戸落語とは高座の様式や演出が異なり、
また当然のことではあるが終始関西弁を用いて話が展開される。
「陽気なことぉ」の掛け声でお囃子が始まるところなどは、
NHKの「クイズ日本人の質問」に出演していた際の桂文鎮の持ちネタとして記憶に留める方も多いだろう。*1
お囃子や鳴り物による演出「はめもの」が鮮烈な「愛宕山」だが、江戸落語にも輸出されているらしい。
江戸落語には「はめもの」は存在しないので、いったいどんな印象の話になっているのか想像が難しい。
今度聞いてみることにしよう。

*1:多くはないか・・・