マクロスFrontier第1話「クロース・エンカウンター」

一言で言うならば、
パイロット版を観ている人、観ていない人の双方に不利な内容。
 
ご存知の方も多いだろうが、このエピソード、
マクロス25周年記念特番」と銘打った番組内でパイロット版が披露されている。
それを視聴した立場からすると、見比べると非常に惜しい点が多く見受けられるのだ。
 
最大の敵は「枠」である。
先行放映されたパイロット版は、OPなし、EDを入れると“CMを除いて27分”という破格の長さであった。
しかし本放送となれば、アニメ本編の時間はいくら長くても20分強に縮められてしまう。
更に、パイロット版にはなかった新規カットが大量に(正味3,4分)追加されており、
パイロット版で印象深かったシーンが多数カットされるという事態に陥っている。
 
シェリルの乗る旅客機のデフォールド時の機内のシーンや、マクロスプラスファン号泣のあの屋上のシーンがカット、
更にはライブシーンに新規カットが入った関係で、ライブと宙間戦闘を見事にシンクロさせたパイロット版の演出が
完全に死んでしまっていたり(新規カット自体は意味深いものだったが)、
更にはところどころでシーンが飛ぶため、文字通り「端折った印象」を受けてしまったり・・・。
非常に残念としか言いようがない。
 
逆にこれが始めての視聴だった場合、多数のシーンのカットにより端折った印象を受けるどころか、
ストーリーの理解そのものにまで支障をきたす恐れがある。
事実、俺と一緒に見ていた知人は、俺が言うまで主人公が誰かを把握できていなかった。
非常に残念としか言いようがない。
 
パイロット版を観たあとに本放送版を観たならば、おそらく完全な形になるであろうDVD版を想像できる分まだ良いだろう。
本放送版しか観ていない人はぜひ何らかの方法でパイロット版を観るべきだと思う。
正直、両方を見ないとこの作品のスタート地点に立つことはできないのではないかと思うのだ。
とにかく、今後の展開に期待する。
恐らくこの作品が、俺が今期唯一真面目に視聴するアニメ番組になるのだから。
 
追記
OPテーマは絶品。さすがは真綾+よう子。