また朝が来た

最近いろいろドラマとかアニメとか見るようになった。芝居の修行一筋という心持にも若干余裕が出てきたらしい。
 
手始めに「官僚たちの夏」を今更見る。チラッと見たときに印象に残った船越英一郎さんの芝居がやはり良い。
船越さんが普通の(二時間ドラマ的でない)芝居をやってるのははじめて見るんじゃないだろうか。
あと堺雅人さん若い。いくら役作りとはいえ若すぎる。なんて羨ましい。
しかし何といっても主演の佐藤浩市さん、素晴らしい。昔スーパーのレジで一緒だったおばさんお姉さんが、
「私、唇が薄い男イヤなのよ。佐藤浩市ぐらい分厚い唇のほうが魅力的よ。」と仰っていたのが思い出される。
 
続いて「青い文学シリーズ 人間失格」。
なるほど、ダメ男が女をとっかえひっかえする話か。
しかしやはり堺雅人さん若い。そしてなぜこんなに声の芝居上手い。
「恥の多い生涯を送ってきました。」と淡々と読んだ声で背筋が凍る。恐ろしい。
まあ若いといえば高木渉もめっちゃくちゃ若いけれども。
しかしマッドハウスは「DEATH†NOTE」「シグルイ」「魍魎の匣」で完全に撮影スタイルを確立させたなあ。
この画面作りは他は真似できないんじゃないかというかしたくもないかもしれないけれど。
そしてスタッフロールに「浜崎博嗣」の名前が。ですよねー。
 
んでもって今話題の「不毛地帯」。
ナレーションに聞き覚え・・・って二又一成さん!?
二又さんの淡々としたナレーションに合わせて凄惨としか言い様のないシベリア抑留のシーンが展開される。
これは心臓に悪い。うちのお袋が「あんまり好きじゃないかな。」というのも少々分かる。
お袋は戦後すぐの生まれだが、まあ、いろいろあるはずだ。
エンディングで吹雪の抑留地の中、商社マンとしての姿で佇む壱岐正の姿は、
正に作品テーマをそのまま表していて、ストレートなだけに効く。
近畿商事社長の台詞も象徴的だ。
「ワシに言わせれば、戦争はまだ終わっとらん。」