備忘録

我々は所詮サークルで、趣味の領域でやっているわけで、
そこでやる作業に徹底した管理と個々人の責任を要請するのは厳しいものがある。
スケジュールが基本的に守られないのも、作品のクオリティが予想の一段下までしか上がらないのも、
スタッフのモチベーションの限界点が意外と低いところにあるのもこのためだが、
解決策はある。
 
スタッフに「作品を完成させたい」と思わせることだ。
 
基本的に会員はみな何かしらやりたいことがあってこのサークルに所属している。
しかし、サークルとして集団で制作するものがその「やりたいこと」と直接結びつかない場合もあり、
その結果として「趣味で人のお手伝いをする」という何ともやる気の出ない目的のためにサークルに来ることになる。
結構悲しいけどこれ現実なのよね。こういう気持ちで制作に参加したことのある人は少なくないと思う。
 
これが、もしも、
スタッフがみな「この作品を完成させてあげたい!」と心から思っていたとしたら。
みんながその作品の全体像を想像して、それを素晴らしいと感じるのであれば、それは難しいことではない。
自分の努力によって素晴らしい作品が世に出る。その素晴らしい作品のスタッフとして自分の名前が残る。
そう考えたとき、集団制作は「監督のお手伝い」から「自己表現」に昇華する(ゴメンちょっと大袈裟)。
 
要は、企画を出した時点でそれをいかに魅力的に見せるかが重要なのだ。
スタッフにその企画を好きになってもらい、それを完成にむけたモチベーションの土台とする。
企画を出す人は、企画を気に入ってもらう努力、そして何より企画そのものを魅力的にする努力を怠ってはならない。
 
・・・まあ、当然のことではあるか。
先人たちがそれを怠ってきたとは思わない。
これからも怠らず、更に工夫を重ねていくしかないのだね。